イソフラボンは、女性ホルモンの一つであるエストロゲンと同様のはたらきをしてくれます。
そのため、女性が積極的に摂取すると様々な効果が得られることは知られていますが、イソフラボンを男性が摂取した場合は、どのような効果が期待できるのでしょうか。
イソフラボンの男性の体内でのはたらきと、そのメカニズムについて解説します。
女性ホルモンは女性の体内でのみ分泌されている、と思われている方も多いようですが、実は男性の体内でも、少なからず女性ホルモンを分泌しています。
そして女性もまた、男性ホルモンを少なからず分泌しています。
このことから分かるように、男性だからといって、男性ホルモンばかりが多く分泌されればよいというものではありません。
割合こそ違うものの、女性ホルモンと男性ホルモンそれぞれが絶妙なバランスを保つことで、身体に対して正常にはたらくようになっているのです。
ですから、男性であっても男性ホルモンの分泌ばかりが過剰になると、身体に様々な変化をもたらします。
特に男性で悩む人の多い薄毛、抜け毛は、男性ホルモンの過剰分泌が原因といわれています。
他にも、肌荒れや体臭、濃い体毛、更には男性特有のがんである、前立腺がんの発症にも、男性ホルモンの分泌量に関わりがあるとされています。
そこで、エストロゲンという女性ホルモンの構造に似ているといわれる、イソフラボンの摂取が効果を発揮します。
イソフラボンには男性ホルモンのはたらきを抑制する作用があるため、過剰分泌によって引き起こされるそれらの症状を緩和します。
他にも、骨粗しょう症の予防や、コレステロールを抑え、血圧を下げる効果など、男性と女性どちらにも共通する果があります。
ただし、男性の場合は、女性以上に摂取量への注意が必要です。
とりすぎると筋肉が付きづらくなるため、体型が女性に近づいたり、生殖機能が低下することなどが分かっています。
一度に大量のイソフラボンを摂取しても効果がないだけでなく、このようなリスクもあることを念頭に入れておく必要があります。
イソフラボンは適量を継続的に摂取することで、徐々に効果が表れるものですから、根気よく続けることが大切です。
イソフラボン含有の化粧品を使用する習慣がないという男性でも、大豆や大豆製品に多く含まれていますので、食生活には取り入れやすいでしょう。
ただし、大豆アレルギーがある場合や、特定の医薬品を服用している場合は、医師へ相談した上での摂取をお勧めします。