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アトピー対策にもイソフラボンが有効
アトピー性皮膚炎は、花粉症やアレルギー性鼻炎と同様に、アレルギー反応の一種です。
何らかの原因によって免疫が異常に反応し、正常な皮膚を自ら傷つけてしまう免疫異常の病気です。
その原因は人によりさまざまですが、もともと持っている体質と、ダニ、ほこり、乾燥などの環境的な要因が重なり発症しているケースが多いと思われます。
1.アトピーと深い関わりを持つサイトカイン
サイトカインとは、細胞間の情報伝達をして免疫を調節する役割を持つことから、免疫ホルモンという異名をとる物質です。
炎症系サイトカインと抗炎症サイトカインという分類に分けられ、その名の通り反対の役割を持つものなどいくつかの種類があります。
この炎症系サイトカインと抗炎症サイトカインのバランスが崩れ、炎症系のはたらきが活発になることによって、皮膚のかゆみや腫れが引き起こされます。
2.イソフラボンで炎症を軽減する
イソフラボンの一種ゲニステインは、免疫を調節することで、抗アレルギー作用、抗腫瘍作用をもっています。
皮膚の痒みや炎症を引き起こす炎症性サイトカインの過剰な産生を抑制し、皮膚の炎症を根本から抑えることができます。
マウスを使った動物実験では、皮膚の炎症を起こしたマウスにゲニステインを投与したところ、患部の改善が見られたとしています。
3.イソフラボンの肌に対する効果
イソフラボンのもつはたらきを別の観点からみた場合にも、アトピーに有用な効果があります。
イソフラボンが美容にいいとして知られる理由はエストロゲン様作用にありますが、この作用には皮膚の保湿、保水力を高めるという効果があります。
アトピーを発症した人にとって皮膚の乾燥は大敵です。
体内でのヒアルロン酸、コラーゲンの生成を促すことで、乾燥しがちな肌を体内から改善することができます。
エストロゲンは女性ホルモンですが、男性の体内でもエストロゲンを分泌しており、この効果は少なからず男性にももたらされます。
この肌に対する効果から、イソフラボンを使った化粧水や乳液が数多く販売されています。
食事やサプリメントでイソフラボンを摂取し、さらに表皮からもイソフラボンで保湿すると、保湿力がさらにアップするでしょう。
ただし、アトピー性皮膚炎をもつ人は皮膚が薄くなっていることが多いため、肌に合うかどうかを良く確かめてから使用することをおすすめします。