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イソフラボンの抗がん作用
大豆食品に含まれるイソフラボンは、美容や健康に対して実に多くの利益をもたらします。
中でもイソフラボンの重要な健康効果の一つである、抗がん作用について詳しく解説しましょう。
1.はじめに
イソフラボンの摂取はがんの発症リスクを上げるのではないか、という憶測がなされることが多々あります。
しかし、日頃から大豆食品をとる習慣のある人は、そうでない人に比べてがんの発症リスクが低いということは、すでに多くの研究機関によって発表されています。
がんは日本人の死亡原因の第一位ですが、それでも欧米諸国に比べて大腸がんや子宮体がんなどの発症率は低いといわれています。
中国や韓国をはじめとするアジア諸国でも、比較的がんの発症率は低い傾向にあります。
それは昔から大豆食品を食べる習慣が、アジア人の食生活に強く根付いているからだと思われます。
2.抗がん作用
イソフラボンには、女性特有の乳がん、子宮体がんをはじめ、男性特有の前立腺がん、さらには胃がんや大腸がんといった、さまざまな部位の細胞に対して、がん化を予防するはたらきがあります。
女性ホルモンのエストロゲンと似た構造を持つダイゼイン、ゲニステインというイソフラボンは、がん細胞の増殖を抑えます。
また、イソフラボンの最も効果的な作用に抗酸化作用があり、活性酸素を除去して原因となるがん細胞の生成や、他の臓器への転移を防ぎます。
活性酸素はがんのみならずさまざまな病気の原因といわれているため、イソフラボンの摂取は、がんと同時に他の病気の予防にもなり得ます。
イソフラボンの中でも、特に発酵食品である味噌や醤油に含まれるイソフラボンには、特に高い効果があることが分かっています。
発酵の過程を経たイソフラボンは、吸収率の高い「アグリコン型イソフラボン」という形のイソフラボンに変化します。
これは非発酵大豆食品に含まれる別の形のイソフラボンよりも、がん細胞の発生や増殖を抑える効果が高いといわれています。
3.がんの再発予防
イソフラボンは、がんの治療後の再発の予防につながることも分かっています。
大豆食品を食べるようにすると、生野菜を食べるようにした場合よりも、がん再発による死亡の危険性が下がるといわれています。